私の好きなおせちの具トップ3 1位は、昆布巻き

おせち料理というのは、もともとはお節句の際、神様にお供えするための料理でした。そのお節句の中でも、一年の初めであるお正月が一番重要な節句だということから、正月の料理のことのみをおせち料理と呼ぶようになりました。

 

おせちは神様へのお供えもの、という意味の他に家族の健康や幸せを願って作る料理でもあります。それぞれの料理や具材に意味が込められております。その中で今回ご紹介するのは昆布巻きです。

 

その歴史は古く、室町時代の後期あたりに作られるようになったといわれています。なぜかというと、このころに昆布を乾燥させる方法が確立し、さらに流通量が拡大したことによって保存食として重宝されるようになったということです。

 

また醤油の普及も昆布巻きが広く作られるようになったひとつの要因です。昆布巻きは身欠きにしんやごぼうなどを用いますが、他にも鮭を入れたり、たらこを入れたりもします。それらを柔らかくした昆布で巻き、かんぴょうや竹の皮で開かないように中央を結んだものです。

 

昆布巻きは、今でもおせち料理には必ずと言っていいほど入っております。昆布と「よろこぶ」とのごろ合わせで、一家の発展を願って入れられます。

 

なぜ昆布巻きは老若男女問わず人気があるのでしょうか。醤油、砂糖、みりんで比較的濃い味に仕上げられていますので、ご飯と一緒にたべるのでもいいですし、日本酒の肴にもぴったりです。

 

また日持ちも良く、手作りのものでは冷蔵庫での保存で10日程度、市販のもので真空パックであれば3か月以上日持ちするものもあります。

 

お正月中に食べきれなくてもよいので、焦らずに食べることができます。大量に余ってしまったり、賞味期限が近くなったり、味に飽きてしまった場合にはアレンジ料理に使うこともできます。

 

炊き込みご飯やチャーハンなどのご飯ものにしたり、つくだ煮やナムル風にも変化させて楽しめます。普段はあまり食べることの少ない昆布巻きですが、お正月にはぜひ家族みんなで味わっていただきたいと思います。